近年、生成AIの進化は目覚ましく、業務効率化や資料作成の自動化といったビジネスシーンでの活用が急速に広がっています。
その中で、AIが自動でスライドや図解を作成してくれる便利なツールが次々と登場しており、法人での導入も増えています。
しかし、AIを用いたスライド作成ツールには有料であるものも多く、利用・導入のハードルがあることも事実です。
また、無料版があっても期間に制限があったり、日本語対応していなかったりと、日本で気軽に使うにはハードルの高さがあります。
そこで本記事では、大手企業で現役エンジニアとして勤務しており、実際にスライドや画像作成にも生成AIを用いている筆者から、
「無料版で複数回利用できる」「日本語対応している」ものに絞り、おすすめのスライド自動作成AIツールをご紹介いたします。
この記事が参考となり、効率的なスライド作成の一助となれましたら嬉しいです!
こんな方向けの記事
・期間限定ではなく、複数回にわたって無料で使いたい
・日本語対応しているスライド生成ツールを使いたい
・自社で導入するスライド自動生成AIツールを探している
この記事の結論
どのサービスでも無料版で十分利用できるが、ニーズによって少しずつおすすめサービスが異なる
・ビジネスライクな資料を作成したい:イルシルがおすすめ
・無料版の充実度を求めたい:デザインAC プレゼン資料AI(β版)がおすすめ
・初心者でサービスの使いやすさとにかく求めたい:Canvaがおすすめ
・スライド作成と同時にAI画像の生成も同時に行って欲しい:Gammaがおすすめ
スライド自動生成AIとは?
スライド自動生成AIとは、人工知能(AI)の技術を活用して、自動的にプレゼンテーションスライドを作成するソフトウェアやサービスのことです。
キーワードや画像などを入力するだけで、AIが自動的にコンテンツを構成し、デザイン性に優れたスライドを生成してくれるため、従来時間と労力をかけていたスライド作成作業を大幅に効率化できます。
無料かつ日本語で使えるスライド作成ツール4選
Canva

おすすめポイント |
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無料版を使い続けられる(2025年4月現在) |
初心者でもすぐに使える直感的な操作性 |
豊富なテンプレートとデザイン素材 |
PDFやPowerPointとしてダウンロード可 |
最初にご紹介するAIツールが、Canvaです。
Canvaは基本的に無料で、デザイン作成のテンプレートなども多く用意されていることから、スライドやロゴの作成など多くの場面で利用されているツールです。
また、PowerPointやPDFへの変換も可能であるため、学業やビジネスシーンでも利用しやすい点も強みです。
日本でもユーザーの多いCanvaですが、実はAIによるスライドの自動生成機能が存在しており、無料版でも期間の制限なくスライドを自動生成させることができます(2025年4月現在)。
今回は試しに以下のテキストを打ち込んでスライドの自動生成をお願いしたところ、以下のようなスライドデザインを生成してくれました。
「ラーメン屋の売り上げ向上」
・SNS活用による集客強化
・限定メニュー・季節メニューの導入
・回転率アップのためのオペレーション改善
・デリバリー・テイクアウト対応強化」

このような形でスライドのデザインを自動で作成してくれるだけではなく、文言から画像イメージや配置まで考案してくれます(画像をそのまま利用するためには、有料プランが必要です)。
Canvaは直感的に操作しやすく、無料で多くの機能が使える非常におすすめできるツールであるため、ぜひ利用してみてください!
CanvaのURL:https://www.canva.com/
イルシル

おすすめポイント |
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日本発のAI搭載スライド自動生成サービスで日本語で利用しやすい |
直感的な操作性で初心者でも使いやすい |
ビジネスライクなデザインのスライドを作成できる |
特許取得済みである |
次にご紹介するツールはイルシルです。
イルシルは日本語向けに日本企業で開発された、AI搭載のスライド自動生成サービスです。
直感的な操作で誰でも簡単にプロ品質のスライドが作成できると、近年注目を集めています。
このイルシルには、テキストを入力するだけでAIが自動的にスライドを生成する機能が備わっており、資料作成の効率化を図りたい学生やビジネスパーソンにとって非常に頼れるツールです。
先ほどと同じく、「ラーメン屋の売り上げ向上」についてのスライド出力をお願いしたところ、以下のようなスライドが出力されました。


特にデザインについては明確な指示をしていないにもかかわらず、ビジネスシーンで多く活用されているようなシンプルかつ見やすいデザインの資料を数十秒ほどで作成してくれました。
イルシルは私も活用していますが、自然な日本語で利用でき、かつビジネスライクなスライド資料を多く作成できるため、ビジネスパーソンの方にぴったりのサービスといえます。
なお注意点として、無料プランではPDFやパワーポイント資料への出力ができないため、それらへの変換が必要な場合は有料版を利用する必要があります。
イルシルのURL:https://irusiru.jp/
Gamma

おすすめポイント |
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全世界で5000万を超えるユーザーがいる |
AI画像もスライド生成と同時に出力してくれる |
PDFやPowerPointとしてダウンロード可 |
ブログやWebページのような表示形式での出力にも対応 |
続いてご紹介するのが、スライド自動生成AI「Gamma(ガンマ)」です。
GammaもCanvaと同じく海外製のツールではありますが、日本語にも対応しているため英語が苦手な方でも問題なく利用できます。
Gammaの特徴として、プレゼン内容に合致するAI画像を出力し、そのまま添付してくれることが挙げられます。
クオリティに差はありますが、スライド画像を探して添付する、という手間を省くことができる利点があるといえます。
また、プレゼンテーションだけでなく、ブログ形式やWebページのようなインタラクティブな表示形式にも対応している点があり、読み物形式の資料や提案書としても活用可能です。
Gammaでも例にならって「ラーメン屋の売り上げ向上」についてのスライド出力をお願いしたところ、以下のようなスライドが出力されました。



出力できる資料の量や修正など無料版だと回数制限があるのも事実ですが、無料プランでも十分試す価値のあるサービスといえるでしょう。
GammaのURL:https://gamma.app/
デザインAC プレゼン資料AI(β版)

おすすめポイント |
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完全無料で利用できる(2025年4月現在) |
直感的な操作性で初心者でも使いやすい |
写真やイラストも同時に出力される |
PDFやPowerPointとしてダウンロード可 |
最後にご紹介するのが、デザインACのプレゼン資料AI(β版)です。
デザインACはACワークス株式会社が提供する無料のデザイン作成プラットフォームで、著作権フリーの画像やイラストをダウンロードするために利用したことのある方も多いのではないでしょうか。
このデザインACにもスライド自動生成AIが用意されており、2025年4月現在では完全無料で利用することができます。
デザインACが著作権フリーの画像を扱っていることから、このスライドで出力された画像は著作権フリーで利用できる、ということが大きな強みです。
今回も、「ラーメン屋の売り上げ向上」についてのスライド出力をお願いしたところ、以下のようなスライドが出力されました。


スライドが短時間で生成されることはもちろん、2枚目の画像のように著作権フリーの画像が出力され、その画像をそのまま利用できることがこのサービスの強みです。
現時点では完全無料で利用でき、PDFやパワーポイント資料のダウンロードや著作権フリーの画像が利用できるなど、豊富な機能が使えるため非常におすすめのスライド生成サービスといえます。
デザインACのプレゼン資料AI(β版)のURL:https://www.design-ac.net/design/new-presentation
まとめ
今回は無料で使えて、かつ日本語対応しているスライド自動生成AIツールを4つご紹介しました。
「生成AI」と聞くと文章や画像の生成が注目されがちですが、スライド作成のような日常業務にも活用の幅が広がってきています。
特に今回ご紹介したツールたちは、
✔︎ 無料で試せる
✔︎ 日本語でも使える
✔︎ 専門知識やデザインスキルがなくても利用できる
✔︎ ユーザー数が多い
と、初めて使う方や、企業への導入という観点でも便利なサービスです。
ぜひ、読者の皆さんのプレゼンや資料作成の時短&クオリティアップに、今回のAIツールを取り入れてみていただけたら嬉しいです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!